タイピングの練習・1

「いいかい、君が相手にした男の数が多ければ多いほど、君への愛が深まるんだ。分かるかい?」
「ええ、とってもよく」
「純血なぞ大嫌いだ。善良さなどまっぴら御免だ。どんな美徳もどこにも存在してほしくない。一人残らず骨の髄まで腐っててほしいんだ」
「それじゃ、わたしはあなたにぴったりね。骨の髄まで腐ってるもの」
「こうしたことをするのが好きなのか? 僕を相手に、というだけじゃない。その行為自体が?」
「好きで好きでたまらないわ」(ジョージ・オーウェル『一九八四年』)

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