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心は大きな銃声

わたしの心は ひっ迫していて もう どんなことにも 耐えられない うるさい! そこどいて 邪魔をしないで 試し撃ちする ぱらぱらぱら これくらいなら屁でもない もっとぞくぞく するよなやつを わたしの全体を見る人は うん見所のある若者だ くらいに思うでしょうね だけどわたしの目だけを見れば わなわな震えて逃げるでしょうよ 嵐の前の静かな心は冷酷な どこで覚えた深い悲しみ このメーターが振り切れば 街を出歩く 銃声 どかんどかん 大きな音と破壊がお似合い 底が知れないわたしの気持ち! 間違っているとは知っている だけどわたしにはどうにも

はかり知れない世界

内と外を隔てるこの一枚の皮をくるっと裏返すと 無数の星とその女王たる太陽は内に閉じ込められ 精神の世界とその栄えある良心は外はるか彼方へ そのどちらもはかり知れない 感覚は驚きに満ち満ちた愛すべきもの 理性はどこまでも気高く尊敬に値する 始まりはつねに新しく終わったものは永遠の記憶に 一人一人がそうであり人類の歴史もやがてはそう

頭の心の間隙で

考える頭と 感じる心 その間隙 そしてわたしは真っ二つ 奈落の底へいざ行かん わたしの子たち 可愛い小さい姉弟は 攫われてそのまま ずっと遠くへ 行ってしまった いっそ殺した方がいいし それなら死んだ方がマシ ああ 本当に苦しいのは 頭と心が一致しないこと わたしが真っ二つに 引き裂かれてしまうこと 頭は義務を課す 心に命令を下す 理解しなさい赦しなさい そして生きなさい なぜ これほどまでの矛盾を 与えられたままわたしは ここにいなければ いけない? 天地開闢以来続いている 原因と結果 その繰り返し すべての原因なる ただ一つを考えている
 自分の欠点は真っ直ぐに認めなければいけない。もうそれらを見て見ぬふりして愚にもつかないお喋りを続けているわけにはいかない。第一に、僕は怠惰である。真面目に勉強したり働いたりすることが苦手なのであり、そのことに負い目を感じているので、その言い訳を考えなくてはいけない羽目になるのである。第二に、臆病である。いつも他人からどう思われるかを気にしてはびくびくしているような気がする。あるいは、そもそも他人を避けていることすらある。第三に、心が狭い。人を選ばず誰とでも気軽に挨拶したり口を利いたりすればいいものを、誰と仲良くして誰と仲良くしないか、仲良くするとしたらどのくらい仲良くするか、などなど自分の都合のことばかり考えているので、あまり他人と親しくなれないのである。  この三つの欠点で、僕という人間の何もかもを説明することができる。性格も、置かれている状況も、これまで僕がしてきたこともしてこなかったことも、何もかもこの三つだけで説明できるのである。言い訳も、自己正当化も、しなければいけないことを放ったらかした状態でうだうだ頭の中でお喋りすることも、何もかもやめなければいけない。やるべきことがほかにたくさんあるではないか? 勉強するなり働くなりまともに人と関わるといったことである。もう少しくらい勤勉にならなければ、まともな生活を送らなければいけない、そして何より、もっともっと心を広くしていなければいけない! 気前がよくて陽気で豪快なくらいに(だれかが無理に一キロ半行かせようとするなら、一しょに三キロ行ってやれである)。もう一言だって喋らないぞ!

ひた走る

ひた走るトロイカ 喜びも悲しみもすべて どっかと積んで全速力 闇夜を駆ける馬と馬と馬 しゃんしゃん鈴の音高く鳴る 些細な感傷はまとめて 風に吹き飛ばされるぞ 残ったもので生きてゆけ 心を鉄にしろガラスの花瓶 武士は食わねど高楊枝 死んで私は花になろう 夜空に高く見てる星 ふっとまぶたを閉じる時 冷たく澄んだ空気の中を 心はかっと燃えるよ赤く ここには何もかもがある そうだ一切がある