思惑

僕が一番やばかったとき(一ヶ月ほど前)、人が三人以上集まる場所に「思惑」が飛び交っているように見えることがあった。そして、できるだけそういう場所には行かないようにしよう、巻き込まれないようにしよう、と自分に言い聞かせていた。考えても考えても分からないとにかく辛い、となってしまうからである。

最初にそういう経験をしたのは、高校二年のときだったと思う。みんなは知っているのに僕にだけ知らされない何かがあるような気がした。そんなものなかったのかもしれないし、あったとしても仕方のないことだったのかもしれない。今となっては分からない。分からないまま、墓場まで行くのだろう。

でもとにかく、今は大丈夫なのである。不安に思う必要はないと知っているし、実感もしている。それはいろいろあったからである。自分ひとりで立ち直ったわけではない。人に手伝って(助けて)もらったのである。これは人に手伝ってもらわないとなくならない種類の現象(症状?)なのだろう。

でも、まだ自分の中で終わったわけではない。この現象とはいったい何なのか。どうすれば人はそれを感じなくて済むのだろう。どうして僕はそこから立ち直ることができたのだろう。自分の近くにそうなっている人がいたら、僕は何をすればいいのだろう。それを最近ずっと考えている。