ここ数ヶ月はドストエフスキーの作品、特に『カラマーゾフの兄弟』を何度もめくって読んでいる。いまの僕であれば、どんなことに対しても、自分の考えることよりむしろこの小説に書かれていることの方をすっかり信じてしまうだろう(だって自分の考えることの正しさなんて信用できないもの!)。

 また、ドストエフスキーとサリンジャーの小説に出てくる登場人物は、どれもとても際立っているので、忘れてしまうことができない。善的なものも、美しいものも、正しいものも、それらとは対極にあるものもすべて、愛さないではいられない。どうしてこんなにも心を動かされなければいけないのか?

コメント