僕がまったく個人的に想像し、勝手に思いを寄せている神様というのは、他でもない、一人残らず「すべての人びと」のためにある神様である。だからそれは、ある国家のためではないし、民族のためではないし、特定の階級のためではない。誰か一人のためではないし、大多数のためでもなければ、少数の人びとのためでも当然ない。誰かが選んだ人たちのためではないし、僕が選んだ人たちのためでもないし、ましてや、自分ひとりのためでは断じてない。それはもちろん、あの「キリスト」という名のもとに、あらゆる悪事や迫害をしてきた人たちの仕える、悪魔的な形相をした何かでも決してない。この「すべての人びと」のための神様は、僕の少ない脳みそで考え得るかぎりにおいて、他のどんな存在よりも優れているから、これよりも劣った何かを進んで信仰しようという気には、どうしてもなれないほどである。

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