神学、哲学、それから政治学にとても心惹かれている。大学を卒業するために必要なことは、物理学を理解していることの証明だけなのだが。これから先の人生において自分が何に力を注ぐべきなのか、それをずっと考えているのだけどまったく分からない。とりあえず逃げるように本を読んでいる。いまは『全体主義の起原』を読んでいる。とても面白い。

 父方の祖父母からクリスマスの手紙が届いた。その一枚目には、天使が羊飼いたちに「喜ばしきおとずれ」を告げるという、福音書のもっとも象徴的な箇所がそのまま引用されている。「こわがることはない。いまわたしは、民全体への大きな喜びのおとずれを、あなた達に伝えるのだから。実は今夜ダビデの町に、あなた達のために一人の救い主がお生まれになった。この方が救い主(キリスト)なる主である」(『ルカ』2・10−11。もっともこれは岩波文庫の訳だが)。

 バッハの(と言っていいのか分からないが)「メヌエット ト長調」をくり返し聴いている。静かだけれど喜びに満ちた感じがあり、とても気に入っている。この「静かだけれど、喜びに満ちている」というイメージを、さらには「われわれはこの世で信頼をいだいてよいのだということ、そしてこの世に希望をもってよいのだということ」を、頭につよく思い浮かべている。

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