愛には相反する二つの種類がある。人を選びかつ気まぐれな「欲求としての愛」と、人を選ばずかつ持続的な「秩序づけられた愛」とがそれである。前者は「愛されよう、与えてもらおう」とする人間の欲求であり、後者は「愛そう、与えよう」とする神に由来する愛、すべての人びとへの永遠なる愛である。僕たちの抱く愛はそのどれもが、この二つの愛の混合なのであり、どちらか一方だけであることはない。

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