どういうわけかふと怖くなって、自分はいますぐにでも学生相談室かなんかにかけ込んだ方がいい、それくらい重症かもしれない、と思うことがある。どんなに一人が好きであっても、一人で大丈夫だとしても、友達と会って話をすることをおこたるべきではない。自分よりもまともで、人付き合いに問題を抱えていない友達と会って話をすることは、一人であれこれ考えているうちにおかしくなっている頭に現実感をもたらしてくれる。

 私が思うに、「孤立していること」の怖いところは、さみしさよりもむしろ、何が現実であるかを他者と共有できないことである。目に見えているもの、心に浮かんでいることの確かさに自信を持てないことである。たとえば何かがうまくいきかけているとする、しかしその次の瞬間には、みんなに嘲笑され、軽蔑され、自分は騙されているだけだったことを思い知る(じっさいは誰も騙そうなどとは思っていないのだが)、それと似たような恐怖がつきまとっているのである。

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