火のないところに煙は立たない。神がいないとすれば、どうして人間は神について考えたりするのか? どうして、こんなにも神の概念にふり回されてきたのか? 誰か一人だけとか、一部の人たちだけとかではない、大勢の人たちが神の概念に同意してきたし、反対するにせよ固執してきたのである。この事実には何か原因がなくてはならない。科学が神の概念を一掃することに成功したとする。人類が「神」という言葉を使わなくなり、それについてまったく考えなくなったとする。しかし、それでも依然としてその原因は残るし、まったく違う形をまとって現れるに違いないのである。なぜなら、それは人間の心(あるいは本性)の問題だからである。

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