一番みじめなのは、すべきことをすべきことだと知っていながら、しないまま放置している自分を発見すること、あるいは、悪いことを悪いことだと知っていながら、それをやめられない自分を発見することである。いわゆる、意志力の欠如(アクラシア)状態。アクラシアは一人の人間のうちに「私が私自身と矛盾している」「私が私自身と敵どうしである」という分裂を生みだす。他人が下す評価よりもはるかに恐ろしいもの、それは自分が自分自身に下す評価である。

コメント