善の至上性

 かっこいいもの、かわいいもの、美しいもの、その他のどんなものよりも、僕はまず、善いものをいつも心の中で褒め称えたいと思うし、それらに深く頭を垂れたいと思う。実際それが何なのかは私には一生分からないとしても。僕が(恋愛の問題を別にして)ひたむきに何かを思うことがあるとすれば、それは善だけである。どんなに面白い小説も、美しい映画も、それが善の問題と関わりを持たないようにしているなら、あまり心を惹かれない。面白さや美しさが善よりも偉い立場にないことを望んでいる。

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