心理 ←→ 正当性

 心理的なものに正当性はない。心理的なプロセスを経て自分の中に育った考えを、正しいから自分の中にある考えなのだと誤解してはいけない。人がものを考えるとき、特に「こうあるべき」という規範について考えるとき、あらゆる心理的ノイズが混じるので、それを一つひとつ秤にかけ、不純なものは取り除かなければいけない。コンプレックス、嫉妬、個人的体験。「恵まれた環境じゃなかったけど、私は自分の努力で成功しました。いまいる子たちもそうすべき」恵まれない環境を後世に残すのですか? なぜ? あなたが苦労したから? あなたが苦労したから、同じ苦労を後世に残さなければならぬとはどういう理屈?

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